西部地区の民生委員へのインタビュー第17回目は、西部第2地区で八雲地域を担当されていた前川さんに話を伺いました。
※以下、前川さん(前)、包括職員(包)で表記
(包)前川さんは長年にわたり、八雲地域の民生委員として活動されていました。私たちも地域の様々な場面でやりとりをさせていただきました。この度、11月で定年を迎えられて退任されるタイミングで、ぜひお話を伺いたいと思いました。
(前)私は生まれも育ちも八雲です。それまで地元のことは何も知らなかったのですが、町会に関わっていた父を引き継いだことがきっかけで、地域と繋がりました。民生委員は2007年から5期務めさせていただきました。
(包)前川さんは民生委員の他に、消防団でもお姿をお見かけしました。また、ミニデイ「穏」の運営時には度々包括支援センターへ声を掛けていただき、職員が訪問して介護保険サービスの説明などを行いましたね。
(前)消防団は10年以上続けました。救命救急の技術を繰り返し学んだお陰で、実際に活用することもできました。
ミニデイは地元の民生委員3名で始めました。包括職員の皆さんにも度々来ていただいて助かりました。今は残念なことにコロナ禍によって長期間休止中です。参加されていた方には、定期的に手紙を出して様子確認を行っています。
(包)ミニデイ「穏」には毎回地域住民の方が大勢集まっていましたね。楽しい雰囲気の中で、民生委員の皆様が一人ひとりに明るく声掛けをされていたのが印象的です。
長年、地域活動に尽力されてきた中で、印象に残ったこと等はありますか?
(前)当初民生委員の先輩からは「訪問先の家の中には入らない方が良い」「包括支援センターに繋ぐのが民生委員の役割である」と伺いました。でも実際は色々とこちらを頼ってこられる方が多く、その距離感に悩むこともありました。訪問すると地域の昔話で盛り上がる事もあって、私にとっても楽しい時間でもありました。
コロナ禍の今だからこそ痛感しているのですが、やはりおしゃべりは大事だな、話し相手は必要だな、と心底思います。
【前川さん】
(本業は馬の獣医、地元では往診獣医として活躍をされています。)
(包)最後に包括支援センターにコメントをお願いします。
(前)私自身包括にはとても助けていただきました。後任は男性の民生委員になります。地域で孤立しがちな男性には「話し相手」がより必要だと思います。そういう意味では次に男性の民生委員に変更するのは良かったのではないでしょうか。引き続きご支援をお願いします。
(包)今年は前川さんをはじめ、とりわけ多くの民生委員が退任されます。長年にわたって地域を支えてこられた皆様が現場を退かれるのは大変残念ですし、心細くもあります。今まで本当にお世話になりました。
・・またご近所でお会いできますよね?
(前)今でも往診の獣医師として働いているので、民生委員を辞めても当分は忙しくしています(笑)。これからもよろしくお願いしますね。